「医療脱毛と美容脱毛ってなにが違うの?」
「効果や費用などわからない点が多くて選べない」
このようなお悩みはありませんか?
脱毛は長期的な投資になる可能性があるため、医療脱毛と美容脱毛の違いを理解して、自分の目的に沿った選択をする必要があります。後悔しない選択をするためには、効果や持続期間、費用、安全性などさまざまな視点から比較することが大切です。この記事では、医療脱毛と美容脱毛の違いを詳しく解説し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
比較一覧表も記載しているため、それぞれの違いをわかりやすく比較可能です。最適な脱毛方法を見つけるための参考として、ぜひ最後までお読みください。
【比較一覧表】医療脱毛と美容脱毛の違い12選
医療脱毛と美容脱毛の違いは以下の通りです。
項目 | 医療脱毛 | 美容脱毛 |
---|---|---|
①脱毛機器 | レーザーを放出する機器 | 光を放出する機器 |
②施術方法 | レーザーの熱エネルギーにより毛が生える部分を破壊する | 光による熱エネルギーにより毛が生える部分にダメージを与える |
③脱毛効果 | 半永久的に毛を生えなくする「永久脱毛」 | 一時的に毛を生えなくする「抑毛」 |
④持続期間 | 半永久的に効果があるが極めて少量の毛が生えてくる可能性もある | ツルツルにしたとしても1〜2年程度で再び毛が生える |
⑤必要な回数 | 約5〜10回以上 | 約10〜20回以上 |
⑥必要な期間 | 約6ヵ月〜1年 | 約1年半〜2年以上 |
⑦施術場所 | 美容クリニック | エステサロン |
⑧施術者 | 医師の指示のもと看護師が実施 | エステティシャンが実施 |
⑨リスク (合併症) | やけどや炎症、色素沈着(しきそちんちゃく)、硬毛化(こうもうか)、多毛化(たもうか)、毛嚢炎(もうのうえん)など | やけどや炎症など |
⑩安全性 | 医療従事者が迅速に対応可能 | 医療従事者がいないため対応が遅れる可能性がある |
⑪施術料金 (ヒゲ全体の場合) | 約59,800〜78,000円(税込) | 約24,750〜36,300円(税込) |
⑫痛み | 痛みはあるが麻酔で軽減できる | 医療脱毛より痛みは少ない |
それぞれの詳細を解説します。
①脱毛機器と②施術方法の違い
施術方法と使用する機器の違いは以下の通りです。
- 医療脱毛:レーザー装置を使用して毛が生えるおおもとを破壊する
- 美容脱毛:光を放出する装置により毛が生える部分にダメージを与える
医療脱毛では高出力のレーザーを当てて、毛のメラニン(黒色の色素)に反応させ、毛が生えるおおもとである毛乳頭(もうにゅうとう)やバルジ領域などを破壊します。バルジ領域とは毛の生えている肌の浅い部分にある、毛が生え変わる一連のサイクルに関連する器官。
色素のうすい産毛は、レーザー脱毛では期待される効果が得られない場合があるため、色素に関係なく脱毛ができる針脱毛による施術を実施します。針脱毛とは、毛穴に専用の針を挿入して発毛組織にダメージを与える脱毛方法です。
一方、美容脱毛は低出力の光を当てて、毛乳頭などにダメージを与えます。破壊することは医療行為になるため、美容脱毛では毛乳頭などにダメージを与えるまでしか実施できません。
③脱毛効果と④持続期間の違い
医療脱毛と美容脱毛の効果の違いは以下の通りです。
- 医療脱毛:半永久的に毛を生えなくする「永久脱毛」
- 美容脱毛:一時的に毛を生えなくする「抑毛」
医療脱毛はレーザーを使用して、発毛に関わる組織を破壊するため永久脱毛ができます。ただし永久脱毛というのは、一本も毛が生えてこなくなるわけではありません。医療脱毛をツルツルになるまで実施しても、極めて少量の毛が生えてくる可能性があることを把握しておいてください。
美容脱毛は主に光脱毛によって、一時的に毛の量を減らす施術です。個人差はありますが、美容脱毛でツルツルにしたとしても1〜2年程度で再び毛が生えてきます。長期的な脱毛効果を求めるのであれば、医療脱毛が適していると言えるでしょう。
必要な⑤回数と⑥期間の違い
脱毛に必要な回数や期間も、医療脱毛と美容脱毛では異なります。一例を挙げると以下の通りです。
項目 | 医療脱毛 | 美容脱毛 |
---|---|---|
効果を実感する回数 | 約5〜10回 | 約10〜20回 |
ツルツルになる回数 | 約10回 | 約20回 |
脱毛期間 | 6ヵ月〜1年 | 1年半〜2年以上 |
通う間隔 | 1〜2ヵ月 | 3〜4週間 |
以上はあくまで目安です。毛の濃さにより必要な施術の回数は異なります。何度も施術を受ける必要があるのは、以下のような毛周期(もうしゅうき)があるためです。
- 成長期:毛が成長して伸び続ける期間
- 退行期:毛の成長が止まり抜け落ちるまでの期間
- 休止期:毛が抜け落ちて新しい毛が生え始めるまでの期間
レーザー脱毛と光脱毛のどちらも、発毛組織と毛がつながっている成長期の毛に効果があります。退行期や休止期に施術を実施しても、期待される効果は得られません。毛はバラバラに毛周期を繰り返すため、一定の期間を開けて繰り返し施術をする必要があるというわけです。
医療脱毛であれば、高い出力のレーザーで脱毛をするため、少ない回数かつ短期間で脱毛を終えられます。美容脱毛は出力が低いため、医療脱毛よりも多くの回数が必要で、その分期間も長くなってしまうことも。短期間で脱毛を終えたい方は、医療脱毛が適していると言えるでしょう。
⑦施術場所と⑧施術者の違い
施術場所と施術者には大きな違いがあります。医療脱毛はクリニックなどの医療機関で行われ、医師の指示のもとで看護師が施術を実施。医師免許や看護師資格を有しているため、高度な技術と安全性が期待できます。
一般的な医療機関の内装は固いイメージ。しかし美容クリニックは、来院したくなるような高級感のあるオシャレな空間になっていることが多いです。
美容脱毛はエステサロンで行われます。施術はエステティシャンが実施し資格は不要です。とはいえ、技術を向上し消費者の信頼を得るために、一般社団法人日本スキン・エステティック協会などが、施術者の育成や脱毛に関する資格の認定などの取り組みを進めています。
美容脱毛はエステサロンで実施するため、医療機関と比較するとリラックスした環境で施術を受けられるでしょう。医療脱毛と美容脱毛どちらにしても、施術者の技術や経験が影響するため、信頼できる美容クリニックやエステサロンを選ぶ必要があります。
⑨リスクや⑩安全性の違い
安全性とリスクの面でも両者には違いがあります。安全性とリスクとは例えば、肌トラブルの際に迅速な対応ができるかどうかや合併症のリスクなどのこと。医療脱毛は施術により起きる可能性のある合併症は以下の通りです。
合併症 | 詳細 |
---|---|
やけど | 高熱を当てることによる水ぶくれや炎症 |
炎症 | 傷ついた部分の反応として腫れや赤みができる症状 |
色素沈着 | シミのこと |
硬毛化 | 毛が太くなってしまう現象 |
多毛化 | 硬毛化により毛が多く見える現象 |
毛嚢炎 | 毛穴の奥の毛根を包んでいる部分に炎症が起きる症状 |
とはいえ、医療脱毛は医療従事者が施術するため、迅速に対応が可能です。美容脱毛は出力の弱い光を当てるため、肌への負担が少ないのが特徴。しかし、上記のような合併症が起きる可能性はあることを知っておきましょう。
また美容脱毛は、エステティシャンが施術するため肌トラブルなどが起きた際の対応が、医療脱毛に比べて遅れる可能性があります。脱毛を受ける際は、これらのリスクを踏まえて選択しなければなりません。
クリニックやエステサロンによっては、施術前にレーザーや光を当てても問題ないかを確認するテスト照射が実施できます。敏感肌の方は、テスト照射ができるクリニックや脱毛サロンを選択しましょう。
⑪施術料金の違い
医療脱毛と美容脱毛の料金の違いは以下の通りです。
項目 | 医療脱毛(5〜6回の場合) | 美容脱毛(5回の場合) |
---|---|---|
髭脱毛(全体) | 約59,800〜78,000円(税込) | 24,750〜36,300円(税込) |
VIO脱毛 | 約78,000〜111,000円(税込) | 82,500〜108,900円(税込) |
全身脱毛(VIOを除く) | 約198,000〜296,800円(税込) | 132,000〜211,750円(税込) |
医療脱毛は美容脱毛と比較して料金が高くなる傾向です。ただし、医療脱毛は回数が少なくて済むため、長期的にはコストパフォーマンスが良い場合もあります。
美容脱毛は一回あたりの料金は安いものの、脱毛効果を維持するために何度も通う必要があり結果的に高くなることも。脱毛を選ぶ際は、予算に加えて理想とする脱毛の状態を考慮して選択する必要があります。
⑫痛みの違い
脱毛の痛みは「輪ゴムでパーンと弾かれた感じの痛み」とよく例えられますが、脱毛機器や脱毛する部位によって、痛みの程度は異なります。脱毛機器別の痛みの程度は以下の通りです。
脱毛機器 | 痛みの程度 |
---|---|
レーザー脱毛 | 少し痛い〜痛い |
針脱毛 | 強い痛み |
光脱毛 | 無痛〜少し痛い |
痛みを感じやすい場所は、一般的に太い毛が集まっているVIO(陰部や肛門周り)やワキ、ヒゲなどです。医療脱毛は強力なレーザーを使用するため、痛みが強い場合があります。針脱毛の痛みは針を刺すときと電気を流すときの二段階の痛みがあり、レーザーよりも痛みが強い傾向です。
とはいえ、医療脱毛では、笑気ガス麻酔(鼻から吸う麻酔)や麻酔クリーム(肌に塗る麻酔)により、痛みを軽減できます。一方、美容脱毛は出力が低い光脱毛を実施するため、比較的痛みが少ないのが特徴です。
医療脱毛と美容脱毛のメリット・デメリットの違い
前述した医療脱毛と美容脱毛の違いを踏まえると、医療脱毛と美容脱毛のメリット・デメリットは以下のようにまとめられます。
項目 | 医療脱毛 | 美容脱毛 |
---|---|---|
メリット | ・永久脱毛ができる ・麻酔で痛みを軽減できる ・施術回数が少ない ・医師や看護師が施術をする ・迅速に肌トラブルの対応ができる | ・痛みが少ない ・一回の料金が安い ・敏感肌に優しい |
デメリット | ・料金が高い ・肌トラブルのリスクがある | ・永久脱毛ではない ・施術回数を重ねるとコストがかかる |
メンズの場合は医療脱毛と美容脱毛どっちがいい?
脱毛の基本的な選び方は「永久脱毛を望むか」「一時的な抑毛を望むか」です。以下では、髭脱毛を一例にしておすすめする人を紹介すると以下の通り。
医療脱毛がおすすめな人 | 美容脱毛がおすすめな人 |
---|---|
・毛を無くして半永久的にツルツルにしたい ・毛深さや青髭の悩みを解決したい ・面倒な髭剃りから解放されたい ・短期間で脱毛を完了したい | ・毛を減らして目立ちにくくしたい ・自己処理が楽になる程度良いと思っている ・いつかはまた髭を生やしたいと思っている ・痛みや肌への負担が気になる |
以上はあくまで一例です。医療脱毛と美容脱毛どちらが良いかは、脱毛の目的や予算により異なります。医療脱毛と美容脱毛のそれぞれの違いやメリット・デメリットを理解して選ぶことが大切です。
医療脱毛と美容脱毛の違いを把握して最適な選択をしよう
医療脱毛と美容脱毛の違いを理解することで、自分に最適な脱毛方法を選択できます。脱毛は長期的な投資であるため、十分に情報収集を行い後悔のない選択をすることが大切です。
カウンセリングを受けた際、勧められるがままに施術を受けてはいけません。それぞれのメリットとデメリットを比較し、自分のニーズや予算に合った方法を選びましょう。
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